教皇フランシスコ ローマのマリアポリへ参加

 
月 24 日(日)ローマで開催されたマリアポリを教皇フランシスコが訪問されました。
貧しい人々の援助や刑務所訪問などの体験に深く耳を傾けられた後、「皆さんは砂漠を森に変える働きをしていますね」と言われ、力を合わせて共に働き続けるよう励まされました。
最後に 3500 人の参加者と共に教皇様は「社会が改善され、苦しむ兄弟姉妹が減り、母なる大地が守られ、人々が尊厳を回復できますように」と祈られました。

 

砂漠を森に

 

去る四月二十四日、教皇フランシスコはローマ市内で開催中のマリアポリの集いを訪問されました。

 

  • 砂漠を森に

「皆さんは、砂漠を森林に変えておられます。」準備された原稿を脇に置き、自由に語り始められた教皇フランシスコの言葉に、三千五百人のマリアポリ参加者は、感動と熱意をもって耳を傾けました。

四月二十二日~二十五日、新緑の美しいローマ市内のボルゲーゼ公園で開かれた集いは「大地のために生きる村」と題し、イタリアの環境保護団体「アース・デイ」との共催でおこなわれました。

受刑者や難民の支援、青年たちによる非武装活動や賭博ゲーム阻止活動などの体験談に耳を傾けられた後、教皇様は、心からの思いを次にように語ってくださいました。

  • 近づこう

「皆さんの話を聞きながら、私の脳裏には『砂漠』と『森林』という二つのイメージが浮かんできました。砂漠とは『希望の持てない場所』ですが、皆さんはそのような所を森に変えようと働いておられます。

町にも、希望を持てない人々の生活にも、多くの砂漠があります。彼らは砂漠の中で生き、死んでいきます。

私たちキリスト者は、追いはぎに襲われて倒れている人に対して、レビ人や祭司がしたことをよく知っているでしょう。彼らはその人に近づかぬよう、見てみぬふりをして通り過ぎました。(ルカ10・30-37参照)

リスクを冒さない人は、決して現実に近づくことはできません。ある現実を本当に知るためには、近づく必要があるのです。それはリスクを伴うと同時に、チャンスにもなることです。

砂漠は醜いものです。しかし森に変えるために砂漠に出かけて行くことを恐れてはなりません。多くの人の涙をぬぐい、皆がほほ笑みを取り戻せるようにするために。」

  • ゆるしと無償

「皆さんに一つ『宿題』を出したいと思います。道行く人々の顔を眺めてみることです。心配そうだったり、自分の中に閉じこもっていたりするのがわかるでしょう。微笑や優しさ、友情が足りないのです。

友情のない所では、いつも憎しみや戦争が起こります。一方、友情とは「ゆるし」と「相手に近づくこと」を伴う、「無償」のものです。

砂漠を森にするためのキーワードは「無償」という言葉です。これを実践するには、私たち皆が「ゆるしてもらう部分を抱えていると常に意識すること、共に働くこと、相手に対して互いに敬意を抱くことが大切です。

こうして私たちは、砂漠が森になる奇跡を目にするでしょう。皆さんがしてくださっていることに感謝します。」

  • 御父への祈り

マリアポリ会場を離れる前に、教皇様が参加者と共に捧げた次の祈りは、「砂漠を森に」する歩みのため、私たちにとっても助けとなるでしょう。

「主よ、私たちは知っています。すべての人はあなたの子供であり、私たちは互いに兄弟であることを。そして私たち各々が一つの使命をいただいていることを。

世界をよりよくし、兄弟姉妹の苦しみをやわらげ、母なる大地を守り、多くの人が仕事を見つけ、尊厳を取り戻せるようにする使命です。

神よ、あなたの子である私たちを祝福してください。」

ルール(500)